「チートデイ」という言葉を耳にすることがあっても、「いまいちどんな意味なのか分からない」という人も多いのではないでしょうか? 「チートデイ」は、ダイエットを成功させるために上手に活用したいものです。そのため、今回はチートデイについて詳しく紹介します。ダイエットの停滞期はなぜ、起こる?ダイエット経験者の多くが経験することのひとつが、「停滞期」ではないでしょうか?ダイエットをスタートして、順調に減量していたにも関わらず、ある日を境に減量がストップしてしまうことを「停滞期」と呼びます。 ダイエットをしている人にとっては、避けたい出来事にはなりますが、「停滞期」が生じてしまうことには、ちゃんと理由があります。 そして、必ずしも停滞期が起きてしまうことは悪いことではないのです。 だからこそ、ダイエットを行う時には、停滞期が訪れる仕組みも知った上で、対処して行くことが1番近道になります。 私たちの体は、生命活動を維持するために、食事からエネルギー源を得ています。ダイエット中には、食事制限をする人が多いため、このエネルギー源が極端に減ってしまうことが多いのです。 すると、体は飢餓状態に陥ったと認識してしまい、生命活動を維持するためにも省エネモードに突入してしまいます。加えて、エネルギーや栄養素などを体の中に貯め込もうとしてしまい、それまでのような体重減少が見られなくなってしまうのです。 つまり、なにもしなくても消費される基礎代謝も落ちてしまい、最小限のエネルギー消費だけで、生命活動を行うようにホメオスタシスが発動するのです。停滞期が起こるタイミングや終わるタイミングは分かる?できれば避けたい停滞期ですが、残念ながら、起こるタイミングや終わるタイミングは、人によってさまざまです。 ただし、体に無理のかかる・極度な食事制限をするなどのダイエットをしている場合、停滞期はすぐに訪れやすいし、なかなかそこから抜け出せないという状況には陥りやすいです。 そのため、少し時間はかかるかもしれませんが、「1ケ月に1~2㎏程度の減量を目指す!」くらいのスローペースで行うダイエットが停滞期を避けるためには、おすすめです。 ちなみに、目標体重と適正体重が剥離しており、停滞期から抜け出せないという場合もあるため、過度な目標体重になっていないかどうかも今一度、見直す機会でもあります。チートデイとはとはいえ、ダイエット中の人にとっては、停滞期はできるだけ早く抜け出したい期間であることには、変わりありません。停滞期を早く抜け出す方法には、いろいろありますが、その中のひとつであり、最近注目を集めているのが、「チートデイ」です。 チートデイは、「ズルの日」や「反則の日」といった日本語に当てはまります。つまり、「ダイエットをズルする日」としての意味合いで使用されることが多いのです。 ダイエットをしており、停滞期に突入してしまい、抜けきることができなくて困っている時に、このチートデイを起爆剤として、また、減量ができるようにリセットするという使い方をしてあげるとよいかもしれません。 チートデイのメリット4つ!ダイエット期間中のおさぼりデイでもあるチートデイは、実は、停滞したダイエットを再び復活させるための嬉しいメリットが4つもあるのです。1.基礎代謝の維持基礎代謝は、呼吸や体温維持など私たちの生命活動を維持するために必要なエネルギー消費です。しかし、ダイエットによる極端な食事制限により、摂取エネルギー量が減ってしまうと、体はエネルギーが枯渇しないように守りに入ってしまい、必要最低限の消費エネルギーになることで、基礎代謝が下がってしまう危険性が高まります。 そのため、チートデイを組み込むことで、脳に「摂取エネルギーは足りているよ」と思わせることで、基礎代謝の維持を期待できるのです。 2.運動のパフォーマンスの維持摂取エネルギーが減ってしまうと、そのエネルギーは優先順位の高い生命活動維持のために使用されます。つまり、運動するためのエネルギーの余裕がなくなってしまうのが、停滞期の特徴のひとつです。 そのため、チートデイを取り入れることで、一時的にはなりますが、摂取エネルギーが増えうることで、運動するためのエネルギーも確保できるようになり、運動をする余力も生まれます。そして、運動することで、消費エネルギーが増すため、減量が期待できるのです。3.栄養バランスの維持ダイエット中の食事は、何かしら制限食になってしまっている人が大多数です。そのため、極端に特定の栄養素のみが不足してしまうというような状況に陥っている人が意外と多いのです。 特に、最近では、間違った糖質制限を自己流でされている人も多いため、本当に注意が必要でしょう。 そのため、食事制限を取り払うチートデイでは、普段不足しがちな栄養素を重点的に、バランスよく摂取するとよいでしょう。 極端な栄養バランスの偏りが軽減されることで、体本来の働きに戻りやすくなります。4.ストレス発散自分ではあまり負担に感じていなくても、人によっては、何かしらの制限を受けることが多いダイエット中は、目には見えないストレスを抱えている人が、実はとても多いように感じます。適度なストレスは、脂肪分解を促すサポートをしてくれるのですが、過度・慢性化したストレスは逆にやせにくい環境下に陥りやすいです。 そのため、制限食からの解放でもあるチートデイを上手く取り入れることによって、ストレス発散をすることで、再びやせやすい環境下に立て直すことを期待できます。チートデイの具体的な方法メリットだけを耳にするといいことだらけのように感じるチートデイですが、あくまでも正しい方法でチートデイを行った場合です。自己流でその日の気分で取り入れるような流れで行ってしまうと、逆に体重増加に繋がるリスクが高まるため、気をつけましょう。 チートデイの摂取カロリーの目安チートデイ中の摂取カロリーの目安は、体重×40キロカロリーと言われています。そのため、体重50㎏の人で、2000キロカロリーを上限とするとよいでしょう。また、体に飢餓状態でないことを伝えるための1日でもあります。1日3食で食べることを心がけることがおすすめです。そして、何でも食べて問題なしという日ではありますが、お菓子や果物など何か特定なものに偏るのではなく、いろいろなものをバランスよく食べる方がよいでしょう。チートデイを行うタイミングと頻度ダイエット中にご褒美やその日の気分といった感じで、頻繁に取り入れては意味がありません。逆に太りやすい体作りに繋がってしまいます。 「1週間に1回取り入れてもよい」と言われている場合もありますが、しっかりと減量をしたいのであれば、基本的には、2週間に1回のペースで取り入れることをおすすめします。「隔週〇曜日にする」など決めてしまう方が、失敗には繋がりにくいかもしれませんね。 また、自分自身の体重や体脂肪、体温なども把握した上で決めることもポイントです。ちなみに、体脂肪率ですが、以下では、チートデイの効果が弱いといわれているため、目安にするとよいでしょう。女性:35%以上男性:25%以上チートデイをする時に気をつけてたい4つのポイント停滞中のダイエットの起爆剤にもなるチートデイですが、間違ったやり方は、失敗に繋がります。これから紹介する5つのポイントにも気をつけつつ取り入れることが、停滞中から抜け出すための近道でもありますよ。 1.チートデイが自分にとって必要かどうかの見極めチートデイが必要な人は、筋肉や肝臓に貯められているグリコーゲンと呼ばれるエネルギー源が、ストイックなダイエットにより枯渇してしまっている人です。このグリコーゲンが不足している状況を解消するために必要なのが、チートデイなのです。そのため、必要ない人が行ってしまうと、摂取エネルギーが増えることで、逆に太りやすくなってしまうため、注意しましょう。もしくは、目標体重が適正体重からかけ離れており、それ以上、減量してしまうと、逆に体にとっては不調を招く原因になってしまう場合もあります。そのため、まずは、適正体重の見直しをすることも大切です。2.過度な運動は避ける適度な運動は消費エネルギーのアップにも繋がるため、おすすめです。しかし、過度な激しい運動をしてしまうと、不足してしまっているエネルギー量や栄養素を補うためにやっているにも関わらず、多量消費してしまい意味がなくなってしまう場合も。もし、チートデイに運動する場合には、やりすぎには注意しましょう。3.暴飲暴食とは違うことを理解するチートデイは、ダイエットをずる休みしてよい日とはいっても、何でもかんでも暴飲暴食をしてよいというわけでは決してありません。ケーキやスナック菓子、油ものなどを食べるのをNGにする必要はありませんが、食べ過ぎには注意しましょう。せっかくのそれまでのダイエットが無駄になってしまう場合もありますよ。4.アルコールはできるだけ控えるアルコールも絶対にNGではありませんが、脂肪が蓄積されやすいなどの特徴があります。そのため、深酒にはならないように、嗜む程度で抑えることに気をつけながら楽しむことがおすすめですよ。「最初の1杯だけ楽しむ」というようなお約束を作るのもよいかもしれませんね。ダイエット停滞期におすすめしたいレシピ3選【豚の重ね煮サラダ】エネルギーや糖質代謝のサポートをしてくれるビタミンB1を豊富に含んでいる豚肉は、他にもたんぱく質や脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよく含んでいるため、ダイエット停滞中にもおすすめです。 <材料>・豚肉(もも・ロース・ひれ)がおすすめ・きのこ・玉ねぎ・人参・わかめ(乾燥でも可)・もやし・薬味醤油(粗みじん切りした大葉・みょうが・生姜をひたひた醤油に漬け込んだもの。) <作り方>1.きのこは石づきを落として、バラバラにほぐしておく。玉ねぎは薄くスライスする。人参は千切りにする。わかめは生の場合は食べやすい大きさにカットして、乾燥の場合は水に戻して水気をきっておく。 2.鍋底全体に2つまみの塩をふりかけて、以下の順番に1を重ねていく。きのこ→わかめ→もやし→玉ねぎ→人参→豚肉最後に塩一つまみを全体にふりかけて、焦げ付きが心配な場合は、大さじ1~2の水をふりかける。 3.蓋をして中火にかけ、沸々したら弱火に変える。約10分で湯気があがり始めたら、火を止めて約5分蒸す。(家庭により火力は異なるため、時間は各自で調整して下さい。) 4.お皿に3を盛り付けて、薬味醤油をまわしかけたらできあがり。 【お刺身の簡単ニラ醤油漬け】脂質が少なく、筋肉の材料としても必要なたんぱく質を含んでいる魚は、ダイエット停滞中にも、食べてもらいたい食材のひとつです。 他にも、カルシウムやビタミン、タウリンなど。どの栄養素も豊富に含まれています。脂質を摂取する場合には、油としてではなく、食材に含まれているものを適量に摂取するのがおすすめであるため、不足しがちといわれているEPAやDHAなどを豊富に含んでいる青魚がおすすめです。 <材料>・お好みの刺身用の青魚(白身系でも大丈夫)・生姜・わかめ(生でも乾燥でも可)・ニラ醤油(粗みじん切りにしたニラをひたひたの醤油に漬け込んだもの) <作り方>1.生姜をすりおろす。(ない場合は、チューブでも大丈夫)わかめは生の場合は食べやすい大きさにカットして、乾燥の場合は水に戻して水気をきっておく。魚は食べごたえのあるぶつ切りにする。(ない場合は薄切りでも大丈夫) 2.ボウルに全てを入れて、ニラ醤油と生姜のすりおろしをまんべんなく絡ませるように混ぜ合わせる。 3.器に盛り付けたら、できあがり。 【ネバネバ丼】・発酵食品で腸内環境の改善にもおすすめであり、良質なたんぱく質を豊富に含んでいる大豆・食物線維の一種であるペクチンを豊富に含んでいるため、糖や脂質の吸収を抑える働きが期待できるオクラ・便秘予防を期待できる食物繊維やジアスターゼと呼ばれる消化酵素を豊富に含んでいる長芋ネバネバ食材を混ぜ合わせたものは、腸内環境を整えることで、ダイエット効果も期待できます。 <材料>・納豆(タレは使わない)・オクラ・長芋・キムチ・お好みで、温泉たまごもしくは、半熟たまご・醤油・かつおぶし <作り方>1.オクラはサッとボイルして、輪切りにする。長芋はお好みですりおろし、もしくは、拍子切りにする。キムチも食べやすい大きさにカットする。 2.かつおぶし以外の材料を醤油がまんべんなく絡まるように、よく混ぜ合わせる。 3.ごはん(雑穀やもち麦いりなどがおすすめ)の上に、2をのせて、かつおぶしをひとつかみトッピングしたらできあがり。 チートデイを上手に活用してダイエットを成功させよう!長期間のダイエットになると、停滞期に陥る人も多いです。そんな停滞期もチートデイを上手に活用して、楽しみながらダイエットで健康的に瘦せませんか?