ダイエットと言えば、食事制限をしなくてはいけないというイメージを持つ人も多いかもしれません。しかし、食事制限をするダイエットは、一時的には、上手くいっても、食事制限を解除した時に、リバウンドを起こしてしまう可能性が高いのです。 食事のメインの代表選手でもある肉と魚。今回は、ダイエットの時に、肉と魚のどちらの方がおすすめであるのかについてご紹介します。肉はダイエットに向いてる?向いてない?ダイエットの時に、肉は、「肉=太る」のイメージをもたれることで避けられがちな食材です。しかし、実はこれは、半分正解で、半分間違いでもあります。 肉の主成分であるタンパク質は、筋肉や皮膚、髪の毛など体の材料を作るために欠かすことができない栄養素です。そして、そのタンパク質がこれ以上分解できないところまで、小さくなったのがアミノ酸です。 その数多くあるアミノ酸の中でも、体の中で作ることができないアミノ酸のことを必須アミノ酸と呼んでいます。そのため、この必須アミノ酸は、食事から摂り入れることが必要です。 そして、必須アミノ酸の含有量を示す指標のことをアミノ酸スコアといいます。アミノ酸スコアは、すべての必須アミノ酸がバランスよく含まれていることで、高い数値を示し、100に近いほど理想的と言われています。 肉はこのアミノ酸スコアが、牛・豚・鶏ともに、100であり、体の中で効率的に、体の材料となるタンパク質を作ることに適しているといえます。そのため、健康的に痩せることを実現するためには、欠かすことができない食材のひとつでもあります。魚はダイエットに向いてる?向いてない?魚も肉と同様に、アミノ酸スコアが100に近いものが多いため、健康的なダイエットには欠かすことができない食材のひとつです。 加えて、ダイエットの時には、敵に見られがちな脂質ですが、ホルモンや細胞膜の材料になるため、不足し過ぎも避ける必要があります。 ただし、現代人に関しては、脂質は過剰摂取になりがちのため、調理油や加工品に使用されているものはできるだけ避けるのがおすすめです。そのため、もともと食材に含まれている脂質を摂取するだけで、十分だともいわれています。 魚には、脂肪の燃焼をサポートすると言われているDHAとEPAという脂質が豊富に含まれています。 DHAとEPAは、サプリメントなども数多くありますが、酸化のスピードが早い栄養素でもあります。そのため、油単体で摂取するよりも、食材に含まれている形で、摂取する方がおすすめな栄養素です。ダイエットに向いているのは、〇〇ダイエットの時には、魚の方がよいという声をよく耳にするかもしれません。しかし、必ずしもそうとは限らないのです。 肉と魚それぞれにメリット・デメリットがあります。そのため、どちらかに極端に偏るのではなく、バランスよく取り入れてあげることが、ダイエット時にもおすすめなのです。選ぶときに気をつけたいポイント肉と魚をバランスよく取り入れることがポイントですが、それぞれいろいろな種類があります。そして、種類によって、ダイエットに向き・不向きがあるのです。そのため、肉と魚を選ぶ時には、少し注意が必要です。肉を選ぶときのポイント肉は種類や部位によって、含まれている栄養素が異なります。脂質は敵ではありませんが、ダイエット中には、豊富に含まれている部位は、避けたいところです。 肉を選ぶときには、脂身が少なく、赤身の多い部位がおすすめです。 いろいろな種類や部位をバランスよく取り入れる方がよいですが、霜降りなどの極端に脂身が多いものは、避ける方がよいでしょう。魚を選ぶときのポイント魚も種類によって、含まれている栄養素が異なります。 赤身魚は、鉄分や不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。一方、白身魚は、低脂肪なものが多いです。どちらにも、よい点があるため、バランスよく食べるのが理想です。 また、魚は、天然と養殖の2種類に分類することもできます。食べるエサの種類も異なりますが、養殖は天然に比べると、運動量が少ない傾向が強いです。そのため、同じ種類の魚でも脂肪が多くなる可能性が高いといわれています。 どちらか選択することができる場合、天然を選ぶというのもひとつの方法でしょう。ダイエットにおすすめの食べ方とはダイエットの時には、調理油はできるだけ避けたいです。 加熱をすることで、油の酸化が進むため、肉を食べる場合、蒸したり、茹でたり、煮たりなど油を使用せずに、調理するとよいでしょう。 魚を食べる場合も基本、肉と同様です。しかし、魚には、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。この不飽和脂肪酸は、加熱することで酸化してしまいます。そのため、魚の1番おすすめな食べ方は、生で食べることができる刺身です。ダイエットにおすすめな簡単レシピ豚肉と野菜のさっぱり鍋脂身の少ないしゃぶしゃぶ用の豚肉ときのこと野菜をたっぷりと入れたお鍋をさっぱり味のポン酢で食べましょう。カサが減ることで、たっぷりと野菜を食べることができる上に、満足感も得やすいです。 1.鍋に水と昆布を入れて、一晩つけておく。(水だしを仕込んでおく。)時間がある場合は、火にかけて、沸騰直前になったら、昆布を取り出す。 きのこは、石づきを落として、食べやすいように、手でバラバラにほぐしておく。 白菜(キャベツや水菜などの葉物でも可)は、食べやすい大きさにカットする。人参と大根は、長さ3㎝くらいの千切りにしておく。 2.鍋にきのこと野菜を入れて、火にかける。 3.きのこと野菜に火が通ったら、豚肉をしゃぶしゃぶする。 4.しゃぶしゃぶした豚肉で、きのこと野菜を包んだら、ポン酢につけていただきます。白身魚のきのこ蒸し脂身の少なくサッパリとした味わいの白身魚をきのこと野菜と蒸すことで、野菜をたっぷりと食べることができ満足感も高くなります。 お好みで、ポン酢や味噌、醤油、などを使うことで、味のバリエーションも楽しめます。 一味や柚子胡椒などの薬味を加えて、味にアクセントをつけてあげるのもよいでしょう。 1.タラや鯛などの白身魚の切り身に、塩をふりかけて、約15分放置する。塩は全体に、まんべんなくふりかけます。ボウルに切り身を入れて、約90℃のお湯を注ぐ。箸などで、軽くかき混ぜたら、全体が白くなるため、差し水をして、冷ます。(この霜降り作業をすることで、魚の臭みを抑えることができます。時間がない時は、省いても大丈夫です。)取り出して、水気を切っておく。 2.きのこは、石づきを落として、食べやすいように、手でバラバラにほぐしておく。 もやしは、ひげ根を取り除いて、水で洗っておく。 玉ねぎと人参は、薄切りにする。 3.味噌とすりごま、練りごま、麺つゆを混ぜ合わせて、みそだれを用意しておく。 4.鍋に水を入れて、沸騰させたら、蒸し器に、もやし、きのこ、人参、玉ねぎ、白身魚を入れて、蒸す。 5.蒸しあがって、お皿に盛り付けたら、みそだれをまわしかけたらできあがり。バランスよく取り入れてダイエットを成功させよう何かに極端に偏ってしまうことは、栄養バランス的にもよくありません。また、ダイエットによいからといって、「大好きな肉は我慢して魚を食べる」というようなことも、ストレスとなり、最終的にリバウンドを引き起こす引き金になりやすいです。 そのため、「肉がよい」「魚がよい」と決めつけるのではなく、バランスよく食べることを心がけましょう。バランスよく食べることが、結果として、健康的に痩せることへの近道に繋がりますよ。